店主ブログ

■古美術・骨董品の「魅力」についておもうこと。

#藤美堂#古美術#骨董品#魅力#
2020年3月13日(金曜日)

こんにちは。すっかり春の日差しがさしてきている今日この頃ですが、世の中の空気はかなりどんよりしてますね。新型コロナウィルスへの警戒心、未知との闘い。大型イベントが軒並み中止となっております。

美術品売買の場としても昨今では一般化しつつあるオークション。業者だけではなく一般の方々にもオープンになっている競りの場です。一般の方が参加する場ですから、オークションは中止されるところや、規模を縮小、会場競りはせず電話やネット入札のみなど、影響を受けています。業者間は実はほとんど関係なく行われているのがこの世界の実情でしょうか。

さて、今日は、

■骨董品・古美術品の「魅力」について

おもうことをわたくしなりにお話ししたいと思います。(とりとめない雑感です)

こっとうひん、と聞くと、世の中の方々一般のイメージとしては「怪しい」などというイメージがけっこう多いと思います。本来、骨董という漢字の意味だけ考えると、骨のように芯になる大切なものという意味があるのですが、一般にもたれているイメージとは違いますね。

では古美術品と聞くと、先程の「怪しいというイメージよりはマシだね」というのは、当店の常連様のご意見です。美術というイメージが緩和するのでしょうが、値高いというイメージが出てくるようですね。響きも重要な要素だと思います。

「怪しい魅力をもったものに人は惹かれる」とはかの御仁が言った的確な言葉かと思います。

わたしたちの生業としておる側でよく話をするときは、おもしろい、と表現します。そして、それはどのようなものかと申しますと、たいていは、プロのあいだでも一見すると意見が分かれるような代物です。

そこで意見が分かれる対象となること。それは生まれ(産地)と古さ(時代)です。少しマニアックな話にはなりますが、古美術品・骨董品がお好きな方は、この議論を好きな方が多いです。笑 歴史のロマンに少し似た話かもしれませんね。本能寺の変で信長を殺した黒幕は?邪馬台国はどこにあったか?など、キリなくある話。

もとい、古美術品・骨董品の「魅力」ですが、「99%はそうなんだよ、でも、1%はそうじゃないかもしれないから、あなたはどう思う?」という会話を楽しめることだと思います。「生業側はプロだから99%を伝えてはもらうが、1%に客が入り込み、意見を言う余地があるのが楽しい」と仰る方は、30年以上コレクターのH様。まさにこの心境。

人によっては、はっきりしないこと自体嘘くさい!意味ない、興味ない!と思うかもしれません。それで当然だと思います。その場合は、美術の世界でも、古美術品・骨董品にはむいていません。もしあなたさまが、100%を求めるなら、美術品的には、“作家物”がよろしいでしょうね。有名な作家は本物1点に対して99点偽物があるとされる世界ですが、1点の本物は紛れもない100%のもので、値打ちもそれにつきるわけです。同じ美術品でも、99%の古美術の世界と100%の作家物の世界は、わたしは全く別物ととらえております。

骨董品・古美術品の代表格のひとつである「古伊万里」。江戸期(明治期以降のものはささない)までのものを古伊万里と呼びます。では、江戸期以前と言いましても、江戸初期もあれば、江戸中期、後期もある。産地も伊万里が当然かと申しますと、いろいろなパターンもある。正直申し上げて、プロ中のプロでも、年代とできた場所、窯、をすべて正確に100%特定することは不可能なわけです。それを見たわけではないですからね。ただし、専門分野とするなら、かなりの高確率で、想像することはできるわけです。そこらへんで、99%の店主の想像と1%のお客さんの想像で話が盛り上がる、そして、それぞれ共感できれば、最高に幸せな結末です。それが古美術の醍醐味だと、わたしは思います。

雑感ですから、とりとめのない話。雑感、個人的な意見ですが、日頃のいろいろなお客様とわたくし店主のやりとりを想像して、お伝えしてみました。

やっぱり、美術って良いですね。

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