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美術の余談 NO.2 「海獣葡萄鏡(かいじゅうぶどうきょう)」~古美術~

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2020年12月21日(月曜日)

この南大阪は昔からの歴史が深い町でもあります。富田林、河内長野、そして羽曳野、堺と古墳がたくさんある場所。

世界遺産に認定された“百舌鳥・古市古墳群”がある地域です。

わたしはこの辺の生まれですので、小学生の頃の遠足コースは古墳だったのを覚えています。小さい頃は、その周りでよく遊んだなぁ。

今考えたら、本当にバチ当たりなことをしていたもんです。

その昔はお偉いさんのお墓であり、その最たるものが、日本最大の古墳である堺市の仁徳天皇陵古墳、続いて羽曳野市にある応神天皇陵古墳。

みなさんのイメージは上から見た、あの鍵穴の形を想像されると思いますが、地元の人間にとっては横から見た場合、ただの森であります。

さて、そんな土地柄、出土品も多い地域なのですが、古美術品もさまざま。埴輪から銅鏡などいろいろありますが、

中でも銅鏡はたまに鑑定を依頼されるもののひとつです。

有名な銅鏡に“海獣葡萄鏡”と呼ばれる丸く形どった、つまみをライオンのような海の獣にした銅鏡があります。2000年以上前に、中国の隋や唐で作られた祭器であり、

それが遣隋使や遣唐使を通じて持ち込まれたとされています。値打ちも実はさまざまで、市場評価でも数万円のものからそれは一千万円を超えるものまであります。

銅鏡の場合は、作者などは不明なので、それはもう時代性につきるところです。中国の昔の銅器というのは美術商にとっては非常にロマンのあるものなんですよね。

ちなみに似たようなものに、三角縁神獣鏡というものがあって、これはそうそうお目にかかれるものではないのですが、同じような銅の丸型鏡です。

永遠の答えのない論争=邪馬台国論争の畿内説の裏付けとして、この神獣鏡がたくさん畿内から出土するということがあります。

卑弥呼が魏の王からこの鏡を送られたということと繋がっています。今日は大昔についての余談でした。

『海獣葡萄鏡』 出典;千葉県ホームページ
『三角縁神獣鏡』 出典;天理大学付属 天理参考館

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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