
美術のトリビア No.10「最も切れる刀 ~業物(わざもの)~」
- 2021年04月07日
美術のトリビア。アートが“ちょっと”面白くなる雑学。
今日は、日本刀に関するトリビアです。
KATANA(かたな)。
世界でも有名な日本語の一つです。刀の切れ味は世界最高。少し前に某番組で、日本刀VS弾丸、どっちが勝つか?をやっていました。弾丸は真っ二つ、見事、日本刀の勝利に終わりました。ルパン三世の五右衛門の愛刀・斬鉄剣のようなアニメの世界でなくても、切れ味鋭い日本刀は現実にたくさんあるんです。
そもそも、日本刀の歴史は古く、古墳時代くらいから装飾品として用いられておりました。そして、平安時代以降は武器として使用されていくようになります。やや物騒な話にはなりますが、昔は武器として使用されたわけですから、侍が刀を選ぶ際に、「よく切れるかどうか」が非常に重要なポイントになったわけです。
その目安として生まれた言葉を“業物(わざもの)”と言います。
“業物”であるとされた刀はよく切れる刀という証でありました。さらにそのランクもありました。最上クラスを大業物、良業物と呼びます。
よく切れる“業物”刀には、侍にまつわる逸話が多いんですが、良業物の代表的な刀に会津兼定(あいづかねさだ)があります。初代から代々続いていた歴史ある名刀ですが、中でも11代兼定は有名でした。11代兼定は刀工としても天才と呼ばれました。ときは、幕末で、新選組の隊士がこぞって兼定の刀を求めたと言います。鬼の副隊長・土方歳三は兼定の愛用者であり、五稜郭の戦いで最期を迎えたときに使用していた愛刀は兼定でありました。

切れる刀には、産地、刀工技術、時代などいろんな要素があるわけですが、相性も重要とされています。その持主との相性ということですが、刀も人を選ぶんだということです。ですから、愛刀と呼ばれる刀と持主は相思相愛であるということですから、とてもロマンがあるなぁと思いますね。ちなみに、“刀”に関する言葉は人間関係にまつわる言葉が多いんです。例えば、鎬(しのぎ)をけずる、鍔(つば)迫り合い、反(ソリ)が合わない。鎬、鍔、反、は刀の各部位の名前です。
最近では奈良県奈良市にある天之石立神社は有名になりました。大人気漫画の鬼滅の刃で登場した岩にそっくりな岩があります。その名も一刀石。柳生一族の剣の修行場だったようです。一刀両断、ですね。これは、おそらく、“業物”の仕業ではないでしょうか?!
今日は日本刀にまつわるトリビアでした。。。
店主

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