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vol.9『生誕160年記念 グランマ・モーゼス展 ~素敵な100年人生~ inあべのハルカス美術館』

グランマ・モーゼス展。藤美堂。ハルカス美術館。
2021年4月24日(土曜日)

歳を重ねるほど、見たくなる絵。

『グランマ・モーゼス展 ~素敵な100年人生~ あべのハルカス美術館』に行って参りました☆彡。

グランマ・モーゼス展。藤美堂。

日本では知る人ぞ知る、グランマ・モーゼスはアメリカの国民的画家です。無名の農婦が70歳から本格的に絵を描き始め、101歳で生涯を終えるまで約1600点の作品を残し、たくさんのアメリカ国民の心を癒しました。

来歴や時代背景などはお調べ頂ければ分かるので割愛しますが、ここでは、私がこの画家に感じたことをそのままお伝えしたいと思います。元々、知っていた画家ではありますが、100点もの作品をじっくりと見たのは初めてでした。日本でも16年ぶりとのことですからね、貴重な体験です。約2時間半、じっくりと拝見させて頂きました。

その絵に感じた印象を一言でいうと、“牧歌的”。長閑(のどか)な田園風景を思い浮かべてみてください。そこには、自然と動物と人々が共生しながら、どこからか人々の素朴な歌声も自然と聞こえてきたりします。そんな雰囲気を詰め込んだ絵だと思います。

私は今現在、43歳ですが、グランマの絵画は心にすっと染みてきました。そして、歳を重ねるごとに、どんどん見たくなる絵だなぁとも感じました。

「懐かしい雰囲気にたまに浸(ひた)りたいなぁ」と思う、あの感覚。郷愁、ノスタルジーと言ってしまうとありきたりですが、タイムトリップできてしまうような絵です。

グランマが絵を描いていた頃は今から50年以上も前のことですが、これからの時代の人たちも心に響く絵となるのではないでしょうか。私は展覧会を5周して、その世界に浸っておりました。本当に素敵な時間でした。

※グランマ・モーゼスポストカード「気球」より

今だから心に染みる、人々の集い。

「キルト、ろうそく、石鹸づくりなど。こういった活動には人々の集いがあった。結婚式や引っ越しなどを手伝うといった地域の行事なんかもあった。そこには人の集いがあった」「どんな仕事も、幸せを増やしてくれるのです」とグランマは言っています。

グランマの絵画には、どれもたくさんの人々が描かれています。それがとても印象的で、今の時節柄、特に心に響きます。

コロナ禍の中、それまで当たり前のようにしていた“人々の集い”がなくなっています。当たり前のことがなくなると、一気に寂しさを感じてしまいますよね。

そんなタイミングでの今回の展覧会なので、作品の中に登場する色々な人々の喜怒哀楽の様子を見ていると、なんだか切ない、やるせない気持ちにすらなってしまったというのが正直な感想です。「また、あらためて、みんなで集まって、わいわい、楽しく過ごしたいな。時にはケンカしたり、悲しくなる時もあるけれど、やっぱりたくさん集まって過ごしたいな」、そんな気持ちになりました。別の日に、展覧会に訪れていた友人も「同じような気持ちになった」と言っていました。

この災禍の折、グランマの絵画は世界中の人々の心に染みるのではないかと思います。そして、また“人が自由に集える”ようになった時には、作品の中の人々のような喜怒哀楽の表情が世界中で現実に見ることができると期待します。今回の展覧会のチラシには「今こそ観て欲しい」と書かれているんですが、主催者さんのお気持ちには、私が感じたような気持ちも含まれていたんではないかと思いました。

本当に、素敵な展覧会をありがとうございました。心より感動致しました。

 【別談)】最新の査定/買取市場のトピックス

※グランマ・モーゼス展覧会とは一切関係ありません

最近は、日本の現代作家の作品が中国で人気となっています。中国の新富裕層と呼ばれる方々の年収や人口を聞いたらそれは日本の比ではありませんが、海外の現代アートを購入されているのが現状です。先週、某局のニュースでも取り上げられていました。中でも日本の現代作家ものは人気で、ここ数ヶ月で何倍にもなっているものもあります。もしあなたさまが、作家名が入っている木箱に入っている茶碗、花瓶、御皿など、少しでも心当たりがございましたら、今は売却するチャンスかもしれません。どれくらいの査定額になるかご興味がある方は、信頼のおけるプロに査定してもらうと良いと思います。

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