買取事例

【茶道具・骨董品の買取査定:和泉市】遺品整理のご依頼で出張させていただきました。

買取区分:

2023年10月13日(金曜日)

藤美堂店主です。

今日は、和泉市茶道具・骨董品の査定買取のご依頼で出張訪問させていただきました。コロナ禍以降、茶道具の査定や買取の依頼は増えるいっぽうです。

お買い上げになられた茶道具屋さんで売るのは気が引けるので、藤美堂に依頼したというご事情もよく聞かれます。茶道の世界は顔を合わせてともにする時間も長く、水屋仕事で茶道具商も入ることが多いので、同席のメンバーはけっこうな顔見知りとなります。

私も表千家で約6年程茶道をやっていましたので茶道業界事情はよく分かります。

昨今では、直接買取をする茶道具屋さんも減っており、委託メインになってきているようです。委託は好まないので、直接買い取って欲しいというご希望で当店にいらっしゃる方も多いです。

今回のご依頼は、ご相談いただいた方はご子息からでしたが、生前は、なかなか整理売却のご決心がつかずにいらっしゃったとのことでした。茶道具の整理売却のご相談の際には多いケースです。長年、茶道を愛して精進されてきたからこそ、いざ手放す時には躊躇われる。それはそうだと思います。茶道具は思い入れが強い方が多い。出来る限り、そのお気持ちを、藤美堂はくみとりたいと思っています。

茶道具(抹茶道具)

御家元道具、十職道具から御稽古道具まで、藤美堂では年間で1000点以上は茶道具を扱いますが、茶道具は一般の骨董品と比べると買うのも売るのも1点では比較的高額なものが多いです。

茶道具は、かなり高額なお値段で購入されている方が多く、いざ、引退を前に整理売却をしようと検討したところ現在の相場を知り、なかなかご決心が固まらない方は多いです。以前に比べて相場が下がっていることは事実です。

ただし、茶道具商や美術商の買取査定額は大きく変わります。その理由は、販路によるものです。お客様から買い取った茶道具を業者が売る先はたくさんあります。そこで売れる値段が高ければ高いほど、お客様からは高く買取をさせていただけるわけです。この販路は、人脈と長年の積み重ねによりますので、ここ10年程で買取をはじめた業者にはなかなか厳しい面があるでしょう。そこはよくご検討されて、しっかりと信頼のおける美術商や茶道具商の方に売却をお願いされるのが良いでしょう。

今回ご依頼の茶道具は御家元の茶道具ほか御稽古道具の種類も豊富でした。

御家元の掛軸と楽茶碗(覚入)は一度、某茶道具商で査定をされたそうですが、納得できずまだお持ちだったそうです。さすがに、すっきりした掛軸と状態の良い楽茶碗につける査定額としては安すぎると私も驚きました。それも7年前ですからね。市場相場の半額くらいでしたので、そのとき、売却されずに正解だったと思います。

当店でしっかりご説明させていただき、査定も鑑定もさせていただきまして、「納得」とのお言葉は頂戴しました。

茶道具の御稽古道具はまとめても、10万円、20万円以上になることは多々あります。状態にもよりますが、昨今では多方面の需要もあります。茶道具は作家ごとに、または、年代物のサビ道具は年代によって、相場がありますので、そこはその相場に応じた査定額をつけることができます。

ここもお店によっては大きく査定額の違いが出るところなので、慎重に選んでみてください。

私は相見積をおすすめします。それで納得のいく整理売却にすることがのぞましいです。当店は相見積を歓迎していますので、他店に見積もりにいかれるも良し、他店から当店にいらっしゃるも良しです。最終的にどこに売るかはお客様の権利ですから、ゆっくりとご判断されたらいいと思います。藤美堂はご依頼の仕事はきちんとさせていただきます。どうぞご安心ください。

御家元 茶杓 買取 査定 藤美堂 大阪

茶道具(煎茶道具)

さて、茶道具の中でも最近は、煎茶道具が最近は非常に値上がりしています。当店でも煎茶道具の査定依頼を受けることも増えましたが、煎茶道具は中国需要が非常に高まっているため、購入されたときよりも高額になるケースもあるくらいです。

これは、抹茶道具の方が断然高価だった依然と比べると昨今ならではの事情だと思います。驚かれる茶道教授の方々も多いです。

先日に茶道具のオークション(抹茶も煎茶も)ではトップ10がほとんど煎茶道具で、抹茶道具をはるかにしのぐ値段がついたものもありました。

抹茶道具が以前よりも値下がりしているというのも確かにありますが、それ以上に、煎茶道具の値上がりが著しいと言った方が正確だと思います。

煎茶道具にもいろいろありますが、日本の国焼で有名な窯元(例えば備前)の煎茶道具なんかも値上がりしてきました。この3ヶ月で私が拝見させていただいた数も多くなっています。

今回は、お持ちの煎茶道具の中でも白磁の急須、銀瓶、時代涼炉などは値打ち物で高額査定をさせていただきました。非常に状態もよく素晴らしいものでした。

煎茶道具も抹茶道具と同様、非常に専門性が高く、美術商か茶道具商に持ち込まられることを絶対におすすめします。利便性ではなく専門性を売りにしているのが茶道具商であり美術商です。大阪でも京都でも東京でも、茶道具商、または、美術商という名前で長年営業されているところにご相談してみてください。

銀瓶 湯沸 蔵六 査定 買取 藤美堂
※煎茶道具 銀瓶

骨董品(伊万里焼、九谷焼)

ご依頼品の骨董品は大半が伊万里焼と九谷焼でございました。御皿や鉢、客寄りの数皿、盃にいたるまで種類も豊富でとても見応えのあるものでした。

今回に拝見させていただいた中でも江戸時代の前期のものと思われる伊万里皿がありましたが、これは高価なものです。前期(初期の最後)のものであり、図柄に素朴さと繊細さがある。いわゆる甘手というやつです。伊万里で最も高価な初期の伊万里の雰囲気を残しています。

今の時代、ネットでも、古伊万里と名のつく伊万里皿がたくさん出回っていますが、少なくも、江戸時代以前のものを古伊万里と呼ぶのが正確であります。明治期でも古い伊万里には変わりありませんが、世の中に数が多かったり、大量生産の時代品は一気に値打ちがなくなります。

おおよその相場としましては、古伊万里でも初期伊万里の場合、最低でも数万円から高いものでは100万円を超えるものまであります。これは残存数が少なく希少価値が高いためです。あと、金襴手(献上手)と呼ばれる豪華な古伊万里は、これも100万円以上するものがあります。江戸中期以降の古伊万里になりますと、数千円から数万円ほど、後期以降は、値がつかないものもありますが、数百円から数千円といったところでしょうか。あとは、状態とか図柄とか大きさによります

初期伊万里 買取 査定 藤美堂 大阪
初期伊万里 花鳥皿

つづいて九谷焼。九谷焼の中でも青手と五彩と呼ばれるものがあります。どれだけ色彩を豊富に使っているかということですが、ファンの好みが分かれます。

九谷焼では古九谷と呼ばれる江戸前期の時代の九谷焼は非常に高額です。もちろん、図柄によりますし、形状にもよるのですが、査定金額だけでも数百万円つくようなものも中にはあります。

今回のご依頼品の中には、古九谷の盃や小皿がありました。数があるもので、1点では数万円くらいですが、それでも盃や豆皿で数万円となるのは、さすが古九谷ですよね。希少価値が高いものとなります。高額査定となりました。

九谷焼の歴史は少し独特なところが多く、一度、断絶している焼物であるにもかかわらず、18世紀の再興しており、その時の再興九谷焼も非常に評価が高いです。本手の古九谷にも負けず劣らず、色鮮やかな再興焼は非常に見ごたえもあって素晴らしいです。

古九谷は絵画でいう油絵を観ているような感覚で、非常にタッチが太く濃く、はっきりと描かれているのが特徴です。現代の線描画のような九谷も魅力ですが、昔の豪快な九谷は本当に魅力的だなぁと思います。骨董品の中でも古九谷、古伊万里は、定番であり、王道といえるでしょう。

古九谷 色絵 盃 藤美堂 査定
※古九谷盃

【注1】

以上の内容は、「今後の参考になれば」という目的で、ブログ掲載のご協力をいただいたお客様の事例です。個人を特定できないように編集を施してあります。藤美堂に査定・鑑定・買取のご依頼をいただくお客様の中で、掲載にご協力いただける方はごく一部ですが、当店の査定買取・鑑定情報として少しでも参考になれば幸いです。

【注2】

文中の写真はイメージがわくようにご依頼品に近しい画像を挿入してあります。お客様のご依頼品そのものではございません。ご理解ください。

今日のあと書き

古美術品(骨董品の)代表格である伊万里焼と九谷焼。古美術(骨董)を蒐集している人は必ず持っているといっても良い定番の物ですね。どちらも、贋作も多く出回っていますので、ぜひ信頼のおける美術店(古美術・骨董店)でお買いになってください。

美術品・骨董品を年間で6000点ほど扱うのですが、査定・買取依頼の場合、ご依頼者の方々に、共通して説明していることがあります。

美術品・骨董品の世界は分かりにくいと思います。何をもって鑑定・査定しているのか?どういう理屈でその値段なのか?とか。

私が尊敬する業界の先輩方も、「なにごとも、ことは簡潔だ」と仰られます。本当によく理解されている人は言葉も見解もすごくシンプル。無駄な言葉がない。結局、あまりよく分からない人々が、骨董や美術を複雑にしてしまってきたとのことです。

つまり、分かりやすいということは非常に重要だと思うのです。

このことについては、私自身が過去に経験があります。会社員時代に日本を代表する大手から中小零細企業まで担当しましたが、成功している会社と失敗している会社の違いの一つに、一気通貫した誰もが分かりやすい考えがありました。

美術品・骨董品に不慣れな人でも、これから身に着けたいと思っている人でも、みていただいた簡潔明瞭に分かる試みをしてみます。

美術品・骨董品を年間で6000点ほど扱うのですが、査定・買取依頼の場合、ご依頼者の方々に、共通して説明していることがあります。

美術品・骨董品に関するいろんなことを、1分でわかる動画にまとめてみたいと思います。

和泉市について

ついに夏も過ぎ、肌寒くなってきた今日この頃です。

和泉市といえば、特産品のみかん!が有名です。大阪でもトップの生産量をほこります。

家族ともどもみかんが大好きで、寒くなってくるとこたつで取り合いになるほど。

和泉の某店で私はよく買うのですが、とにかく、大きくて甘い。どうやら店主にお聞きすると、大きな場所で丘陵地で太陽を全開に浴びて育ったかららしいです。

和泉には親戚が生地工場をやっているのですが、織物も有名です。

まさに私の大好きな美術館の一つである、南大阪1の和泉市久保惣美術館は久保惣さんが綿業で成功されて建てられた大美術館ですからね。毎回毎回本当に素晴らしい展示をされています。ぜひご覧になってみてください。

和泉市は食べ物も、観光も、産業も、実はかなりすごい町ですよ。

みかん400×300

和泉自慢の逸品 | SATOMACHI IZUMI (satomachi-izumi.com)

和泉市久保惣記念美術館 (ikm-art.jp)

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